ぼくとー旅行記

どんなに些細な距離であっても、非日常がそこにあるならそれは旅行である。

グリーン・ホリデー

初稿: 2023/12/17
第1版: 2023/12/24

 年の瀬の2023年12月15日、ダイヤ改正発表に紛れて恐るべきニュースが舞い込んできました。それは首都圏における普通列車グリーン車の値上げ*1。特に趣味者にとっては「100 km以上料金の新設*2」と「ホリデー料金の廃止*3」がイタイでしょう。中央線にまでグリーン車が広がり、距離の制限の必要性が増したのでしょうか。それに中央線グリーンは休日の観光客(高尾山とか)もターゲットにしてるとか?まあ仕方ないにせよ、EX予約と同様、利用者的には改悪なのに「便利になりました」「オトクになりました」みたいな言い方されるとイラっとしますね()。

藤代までなら東京から50 kmで収まります(セコい)

 という訳で、最期に普通列車グリーン券を発券してきました。「ホリデー」表記のグリーン券を買えるのは今だけですからね。suicaチケットレスでグリーン券を購入するのが一般的ですが、こうやって窓口で発券することもできます。

 発券するデメリットは「手間がかかること」と「車内で検札されること」「乗り換えが面倒なこと*4」。実際、グリーンアテンダントさんに検札され、薄いですが「入鋏済」のスタンプと穴が空けられてます。さらに、ダイヤ改正後は紙のきっぷを買うと260円割高になります。

 一方メリットは「当日以外でも事前購入が可能なこと」と「きっぷが手元に残ること」。これだけですので、基本的には便利なsuicaで買うのがいいでしょう。

 という訳で、常磐線を絡めて大回り乗車してきました。

2023年12月17日 (D2)

特急草津・四万31号:赤羽(0910)~新前橋(1027)

波動用E257系

 また大回りのスタートは特急草津からです。前回乗った651系は引退し、今回はE257-5500です。定期列車ではなく、土日のみの列車だからか、波動用編成が充当され、車内にコンセントや座席上の着席ランプは搭載されていませんでした。それでもボロボロだった653系よりはずっとイメージアップだと思います。少なくとも、通勤特急としてではなく観光特急として、観光地草津の顔としては。「これから旅行だ!」ってときに185系だの651系だの(253系255系だの)出されましてもねえ…お古でも東武100系くらいのゴージャスさがあればいいのですが。

「あかぎ」が似合う、落ち着いた内装

 車内に乗り込むと、結構混雑していました。皆さん、日曜日から草津に行くのでしょう。以前乗った(下記事参照)踊り子用2000番台とはうってかわって落ち着いた内装です。荷物スペースも設けられ、過不足ないといった感じ。日常用にも旅行用にも使えて、個人的にはこの無難なデザインの方がいいと思います。

bokutou-travel.hateblo.jp

 今回の座席は進行方向左手側を確保しましたが、頑張れば遠くに富士山が望めます。1号車は奇数番が窓枠に煩わされません。

今回はJREポイント特典で乗車。またもチケットレスです

 列車は特急らしく高崎線を快走…とはいかず、列車が詰まっているのか北本で先行列車を追い抜くまではノロノロでした。流石に熊谷を過ぎる頃には特急の本領発揮といった感じでスイスイ飛ばし、あっという間に高崎を過ぎて新前橋に到着です。対岸には何故かEast i-Dが止まってました。まさか気動車に会えるとは。

East i-Dはその後、両毛線へ入っていきました
両毛線:新前橋(1048)~小山(1223)

211系天国

 新前橋で20分待って、高崎始発両毛線小山行に乗車します。そうですね、別に特急は高崎で下車すれば良かったんですが、少しでも長く乗りたくて……。

 流石群馬県、東京よりも寒く凍えながら待つと、満を持して211系の入線です。今や関東では貴重になった国鉄タイプの3ドア車。両毛線といえば「秒速5センチメートル」の115系ですが、流石に引退してしまいました。けれど211系も置き換わりワンマン運転になる日も遠くはないかもしれません。

今や貴重な国鉄方向幕

 「両毛」なのに半分くらいは下毛に行かないことで有名な両毛線ですが、実際県境を越える乗客は僅かでした。それでも全線を通じて座席が埋まる程度には乗客は居ましたが。寒そうに着込む乗客、澄んだ寒空に響く空気ドアの音が、旅情を駆り立てます。ドア扱いをする車掌さんも寒そうです。

両毛線の終点・小山

 列車はやがて終点・小山駅のはずれの方、8番線に到着します。車窓には終始山々が広がり、関東平野の縁を感じさせます。

水戸線:小山(1306)~友部(1414)

交直区間のニュー・スタンダード

 続いて水戸まで行かないことで有名な水戸線に乗ります。車両は新しくなって、交直両用のE531系です。E233系へと繋がる優秀な通勤型電車なのでしょう、いつの間にやら付属編成はワンマン対応がなされ、交直区間の標準車両となりつつあります。水戸線小山駅を出てすぐに直流→交流のデッドセクションがあったらしいですが、気づきませんでした。

常磐線:友部(1421)~土浦(1500)

常磐線のエース

 友部からは常磐線区間列車・土浦行で土浦に向かいます。車両は常磐線のエースE531系5両です。本当は友部からグリーン車に乗りたかったのですが、土浦以北に10両は中々来ないので断念。百里基地のイベントでもあったのか、車内が子連れやガチカメラを装備した人々で混み合います。

常磐線:土浦(1510)~東京(1629)

E531

 少し接続を待ってようやく土浦始発・上野東京ライン品川行きに乗車します。どうせ15両編成なら、水戸からの付属5両を連結してくれればいいのに。

 車両はもちろん、常磐線の顔・E531系…ってもうええわ。藤代~取手に交流→直流のデッドセクションがあるので、E531系の交直流性能の本領発揮です。…結局気づけませんでしたが。

E531グリーン車

 藤代駅まで待って、セコセコとグリーン車に移動します。結構な頻度でアテンダントさんが回っており、前述の通り紙のグリーン券を見せスタンプを押して貰います。上野までで2~3回は回ってたんじゃないでしょうか、大変そうです。

 グリーン車はまあ、E231系とかと大差はないですが、2階からの景色は何度見てもいいものですね。

左手にスカイツリー・富士山が見えるといよいよ東京

 そして上野東京ラインを抜け、東京駅で下車して今回の小さな旅はおしまいです。

 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

*1:平日50 km以内のみ値下げ

*2:現状は50 km以上なら同額だった

*3:現状は土休日は平日より安価に設定

*4:suicaならば頭上端末へのタッチで済む